海外へ、ペット(犬・猫)と一緒に渡航する時にはどんな手続きが必要で、どんな書類を用意すればいいのか、という疑問にお答えします。
今回のEU(ドイツ)への渡航、ペットは「猫」が前提ですが、
犬との共通的な話がほとんどです。また・・
アメリカ・カナダ・オーストラリアについても少しだけ触れました。(ぜひ、基本的な考え方をチェックしてみてください)
タイムスケジュールとの関係や注意点などもわかりやすく解説します。
(注意)
検疫所というのは「動物検疫所」です。「植物検疫所」ではありません。
【本記事がお役に立ちそうな方】
・ペットとの海外渡航を考えている方
・いろんな手続きを代行業者に依頼するのではなくて、自分でやりたい方
(普通は数万円の代行手数料がかかります)
【前提条件】
・海外にペット(犬・猫)を連れていくが、単純に、その渡航地にしばらく居住される場合が前提の話です。
・短期渡航で、そのペットとともに日本に再入国する場合は、事前に相手国の出国と再入国の時の申請までする必要がありますが(ペットの拘留時間を短縮するために)、その場合の説明ではありません。
・また、日本から(例えば)EU(ヨーロッパ)に渡航して、その後、アメリカに渡航するなど二段階の渡航計画がある場合の流れでもありません。
・それと、海外から日本にペットを連れて入国する際の話でもありません。
■ 必要な手続き(日本国内と相手国の条件など)
■ 出国する時に必要なこと・必要な書類
■ タイムスケジュール的な話
■ 注意点
■ チェックリスト
について解説します。
※ 時に、くどいくらいに何回も繰り返しの話が登場しますが、それだけ大事だと思ってください。
◆【今回のイメージ(ケーススタディ)】
◆日本から猫をドイツ(EU)に連れていく場合
◆羽田 ⇒ イスタンブール(トルコ)で単純な乗り継ぎ ⇒ ドイツ入国
※イスタンブールでも乗り継ぎでなく(いったん)入国・出国という手続きになると、さらに複雑になります。
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出国(日本から)と、相手国への入国(海外の国へ)の際の大まかな流れ
【出国側(日本)の事前準備】
・ペット(犬・猫)の渡航に必要な手続き、必要な書類を一式そろえます。
・出国日前に(7日前・または10日前までに)、検疫所に申請します。
※ 羽田空港は10日前となっています。
※ ペット(犬・猫)を検査してもらうための申請です。
(輸出検査申請書の提出 ⇒ 輸出検疫証明書につながる)
※ 年末・年始が絡む時は、余裕を持っての申請がおススメです。
※ 検疫所への申請は、ペットの検査+輸出検疫証明書を発行してもらうための手続きです。
※ 紙ベースでの申請、またはネットからの申請が可能となっています。
(私の場合はネットからの申請に約3時間かかりました)
とにかく不備がないように慎重に入力作業をしたことと、事前に必要事項を英語表記で準備しておくなどが不十分だったためです。
理由は、せっかく長旅で海外に着いたのに書類に不備があって、ペットが入国できなかった、となったら不幸ですから。
※ 不備があってペットが(相手国での)入国までしばらく保管されるだけならいいのですが、最悪(国によっては・ケースによっては)殺処分される場合もあるそうです。
【出国側(日本)の検疫当日の流れ】
・申請後に検査当日のタイムスケジュールを決めます。
・検疫所にペットを連れていって検査してもらいます。
・検査後に、必要な書類をもらって(輸出検疫証明書等)、空港の搭乗カウンターに進みます。
・ペットの扱いは、各航空会社の規定によります。
※ 航空会社によっては搭乗できない種類や老齢の場合などの規定があります。(機内で衰弱したり死亡したりする可能性を憂慮する場合など)
※ また、貨物扱いになる航空会社と、機内に(一緒に)搭乗できる航空会社とあるようです。
※ ドイツ行きのトルコ航空は機内での搭乗が可能です。
【入国側(海外)の流れ】
・輸入検疫と手続きチェック等を受けます。
・特に問題がなければ飼い主といっしょに上陸、入国できます。
※ ただし、相手国(渡航先)の決まりによっては一時的に施設に預ける必要がある場合もあります。
(オーストラリアなどは10日間)
※ 相手国の条件がクリアできていないと、ペットは入国できないことになります。
例えば(ドイツの場合)、、
・狂犬病の予防接種の証明書がないペット
・マイクロチップを提示するこ とができないペットは・・
▲もと来た国(この場合日本)へ送致されるか、
▲健康検査が終わるまで検疫所に預けられることもあります。
(費用は飼い主負担)
▲最悪(非常手段として)飼い 主の費用負担なしに殺処分されることもあります。
ペットの入国が遅れるとか、元の日本に送り返されるとかだと、まだ救われますけど・・最悪、処分されるとなったら飼い主もペットも不幸なことです。
大まかな流れの【注意点】
【1】相手国の側の(受入・入国)条件については十分に下調べすることが大切です。(ネットや翻訳機能を駆使)
たとえば、日本の検疫所で発行してもらう輸出検疫証明書に(日本の)獣医師の署名が必要な国と不要な国があります。
※ 必要な国・・EU(ドイツ・フランス等)、オーストラリアなど
※ 不要な国・・アメリカ、韓国など
【アドバイス】
どうしても(調べても)不明瞭な点や疑問点などがある場合は・・
(ペットを持ち込む予定の)検疫所の方に電話・メール等で問い合わせするのもアリです。親切に教えていただけます。
【2】相手国の条件に中には、タイムスケジュール的にちゃんと管理しないとクリアできない場合もあるので、余裕をもった形で事前の準備を進めることを強くおススメします
※ 具体的には、狂犬病ワクチンの接種と、採血しての抗体検査などのタイムスケジュールは(国によっては)、細かく決められていることもあります。
※ 渡航日から逆算して間に合うように準備をしてください。(大事です)
【アドバイス】
狂犬病ワクチンを接種してから〇日経過してから抗体検査(採血)してくださいとか・・
渡航日の3ヶ月前に採血したものを抗体検査に出してくださいとか、の条件がある場合など、見過ごしたら大変です。
(繰り返しますが)
余裕を持って事前準備をされることを(強く)おススメします。
【3】書類の言語が相手国の言語、または英語である場合など(私のように英語が苦手な人だと)書類作成に時間がかかる場合もあります。
今回の場合はドイツへの渡航でしたので、提出する書類はドイツ語または英語となりました。
なので、検疫所で書いてもらう輸出検疫証明書も英語表記になります。
【アドバイス】
事前のネットからの申請の時も、英語表記を前提としての入力になりますので、時間がかかりました。(私は3時間かかりました)
例えば、ワクチンの商品名と製造メーカー名を入力しなさい、とあった場合など・・
製造メーカーのサイトを訪問して、英語表記の場合の会社名を調べて、それを入力する、ということをやっていると(かつ不備があったら大変なので)、再チェックを入念にやっていると、すぐに3時間くらいかかってしまった、というのが実状でした。
後ほど、必要書類についてのところでも説明しますが、とにかく事前に書類等は入念にそろえておくことが大切です。
【4】相手国がEUの場合・・EUの条件も十分にチェックしておく必要があります!
EUの共通様式といった「決まりごと」もあります。
今回の場合のようにドイツの場合だと・・ドイツにペットを連れていく場合の渡航条件とEUの渡航条件の両方をチェックします。
【アドバイス】
EUが全体として割と細かく条件面を設定しているので、ドイツの条件は割とシンプルなものとなっていました。
※ どうしてもわからない時は・・検疫所の方に聞いてみる、アドバイスをもらう、のもアリだと思います。
次は出国する時に必要なこと・必要な書類について時系列的に、細かく解説します。
出国(日本側)の条件・必要書類
【日本側の条件】
【1】出国前に、動物検疫所において【狂犬病(犬の場合は狂犬病とレプトスピラ症)】についての検査及び輸出検疫証明書の交付を受けなければならない。
【2】その場合、事前に(検査日の7日前、羽田・成田で検査を受ける場合は10日前までに)申請しなければならない。
【3】申請は ⇒ NACCS(動物検疫関連業務)のサイトからネットで申請
※ 事前に利用申込み(ID登録)をして、必要書類を手元に用意してからのネット入力(申請)になります。
(私の場合はここの作業が約3時間かかりました)
【3-2】ネットでの申請ができない場合は紙ベースでの申請。
※ メールにて必要書類を添付する形
【4】輸出検査(実際のペットの検査)が終了したら、【英文での】輸出検疫証明書を発行してもらえます。
【5】動物検疫所からそのまま空港(国際線)のカウンターに移動する形で、搭乗手続きに移ります。
\【リンク】犬・猫を渡航で連れていく(輸出する)には /
⇒ 犬、猫を輸出するには
(動物検疫所ホームページ)
\【リンク】NACCSへのリンク/
(利用申込みとログインしての入力作業)
⇒ NACCS(動物検疫関連業務)について
(犬や猫の輸出入手続者用)
【NACCS申請:2つのステップ】
■ 1.利用者登録
E-mailアドレス入力 ⇒ E-mailアドレス確認 ⇒ 利用者ID発行 ⇒ 規約の確認 ⇒ 利用者情報の入力 ⇒ 登録の完了
【注意:アドバイス】
住所、氏名の入力は、日本語と英語の両方あります。
(氏名はローマ字ですぐに入力できると思いますが・・)
⇒ 住所の英語表記が慣れていない方は、事前に
番地、町名、市名、県名という形で用意しておくことをおススメします。
■ 2.検査申請(上で登録したID・パスワードを使ってログインします)
基本情報入力 ⇒ 輸出条件入力 ⇒ 動物情報入力 ⇒ 登録 ⇒ 申請完了
【注意:アドバイス】
ペットの生年月日、ペットを購入した日、マイクロチップ装着の日、マイクロチップの規格、マイクロチップが埋め込まれている場所、ペットの身長・体重、ワクチンの接種日、ワクチンの種類、ワクチンの商品名、ワクチンの製造メーカー、ワクチンの有効期限、3種混合ワクチンの内訳(3種のワクチンの種類)・・などなど結構な入力作業になります。
※ 何回も言いますが私の場合はID登録から申請完了まで約3時間でした。
選択する形での入力もありますが・・直接、メーカー名などを入力する項目もありますので、メーカーの英語表記などを確認しながらの入力になることを(心の準備として)予想しておいてください。
※ 入力はすべて半角大文字の英数、です。
※ NACCSでの具体的な入力についてのポイントや注意点については後述します。
入国(相手国側)の条件・必要書類
実際には、個別具体的にそれぞれの方が渡航される相手国の条件を確認するところから始まります。
それぞれの国の大使館、総領事館、名誉領事館などのホームページを参考にチェックしてみてください。
\ 外務省の駐日外国公館リスト /
⇒ https://www.mofa.go.jp/mofaj/link/emblist/index.html
※ 今回の場合は・・ドイツ(EU)への猫を連れての渡航ですので、ドイツとEUのリンク先をご案内すると共に、条件について整理してみます。
(繰り返しますが)どうぞ自分の場合の渡航先で確認してください。
ドイツの条件・必要書類
【ドイツへの条件・必要書類】
・狂犬病の予防接種の証明が必要
・マイクロチップ装着の証明が必要
【詳しい解説=手続き・必要書類】
・(EU統一様式の)検疫証明書
⇒ 動物検疫所の獣医師が、ドイツ語か英語で記載した検疫証明書
⇒ 普通に日本の検疫所に検疫証明書をお願いすれば、英語での検疫証明書を発行してもらえます。(もちろん【無料】です)
・生後12週以上のペット・・抗体検査は不要
※ でも、EU側の条件もありますから要チェックです。
・狂犬病の予防接種から21日以上経過していなければならない。
・狂犬病の予防接種は必ず(生後)12週以降に接種すること。
・検疫証明書には、ワクチンの有効期限を記入すること。
・検疫証明書の有効期限は発行から10日間、です。
・ペットの飼い主が(英語で)記入した申告書
⇒ 商売用ではありませんよ、愛玩用のペットです、という旨の申告書。
※ 検疫所に検査・輸出検疫証明書の発行を申請した時に、具体的な書き方や様式を教えてもらえます。
※ 最悪、記入用の白地の紙を検疫当日に持参して、その場で、検疫所の方に教えてもらいながら記入する方法もあります。
・マイクロチップ装着は、ヨーロッパ規格のものを。
もし、規格外のものなら「読み取り装置」も自分で用意しないといけません。
以上が、ドイツの条件ですが・・これとは別に(ドイツの場合は)EUの決まりごともあります。
もちろん要チェックです。(次の項目にて解説)
\ ドイツへの犬、猫などの持ち込みについて /
アメリカ、カナダ、オーストラリアなどEU諸国以外の国に渡航される方は、個別具体的にそれぞれの大使館のホームページをご確認ください。
EUの条件・必要書類
※ 英文表記が大丈夫な人は、直接該当のページを確認してみてください。
※ 英語が苦手な人は、Chrome のブラウザで日本語に翻訳してみてください。
\ 非EU諸国からのペットの非商業的な移動 /
⇒ Non-commercial movement from non-EU countries
【EUの条件・必要書類】
・マーキング ⇒ トランスポンダーを埋め込んでのマーキングが必要。
・狂犬病ワクチンの接種
・狂犬病抗体検査 ※※
・寄生虫に対する治療
・健康証明書と宣言書が必要
・入国地点の指定(EU諸国の国名なのでこれは当たり前の話ですね)
※※ ドイツの条件には、狂犬病のワクチンを接種していれば、抗体検査までは不要でしたが、EUの条件としては入っています。
もう少し詳しく説明します。
【詳しい解説=手続き・必要書類】
・マーキング
⇒ マイクロチップ装着と登録がしてあれば大丈夫です。
・認定獣医師による狂犬病ワクチンの接種
⇒ ワクチン投与時点で生後12週齢。
⇒ ワクチン投与日がトランスポンダーのマーキング日より前でない。
(または、読み取り日より前でない)
⇒ ワクチン接種の有効期間は・・
2回目は1回目のワクチン接種のあと、21日目以降、かつ
1回目の有効期間内に接種する
・ワクチンの抗体検査
⇒ ワクチン接種日から30日後、
⇒ 移動日(出入国)の少なくとも3ヶ月前に
⇒ 認定獣医師によって採血されたもので検査
⇒ 抗体の値は、0.5IU/ml以上の数値
⇒ 検査は承認された研究所で実施すること
・寄生虫に関しての治療
⇒ 予定された入国時刻の 120 時間以内で
⇒ 24 時間以上前に獣医師によって治療は行われなければならない
⇒ 治療は投与獣医師によって証明されなければならない。
※ 猫の場合・・ドイツはこの寄生虫に関しての治療は特に問題ない、とのことです。
※ 羽田の検疫所に確認済み(2023年12月4日確認)
・健康証明書
⇒ 正式な獣医師によって記入・発行されたもの
※ 本来は、かかりつけの獣医師に出発日の10日前以内に、作成してもらう必要がありますけど・・⇒
⇒ 羽田からドイツにいく場合、羽田の検疫所では獣医師が検査することから、輸出検疫証明書に添付する形で、健康証明書に類する書類を作成してもらえます。(安心です)
・宣言書
⇒ 商売用のペットではありません、の宣言書です。
※ ドイツでの条件でもあったものと同じ役割のものです。
※ 検疫所に申請した時の返信メールに、具体的な記載についての案内・書き方などの記述がありますので不安になる必要はありません。
(いちばん最後の方にサンプル画像も掲載)
【注意点:アドバイス】
・いろんな書類は発行から入国の日まで【10日以内】となっていることを認識しておいてください。
※ 通常は、出国の日の当日に検疫所で検査を受けて、輸出検疫証明書を発行してもらいますので、タイムリミット的な問題はありません。
(前日検査も検疫所とのすり合わせで可能です)
あとは・・
タイムスケジュール的なもの、必要な書類などを確認しながら進めてみてください。
決して、難しい(難し過ぎる)というものではありません。
次は、やるべきこと(やっておくべきこと)、具体的なやり方などをまとめてみました。
必要な手続きと必要な書類のまとめ
1.マイクロチップの装着と日本獣医師会への登録
マイクロチップは動物病院や開業の獣医師さんにお願いしてください。
チップを皮下に入れて装着してもらったら、日本獣医師会に登録します。
(費用が1,050円かかります)
※ マイクロチップ=長さ約1センチ、直径1ミリ程度のものです。
※ 以前は、登録後にハガキが送付されてきていました。
※ 今は100%オンラインでの登録となっています。なので・・
⇒ 昔、登録した時のハガキを紛失すると再発行してもらえません!
(要注意です)
※ メールでの通知になっていますから、昔のハガキを紛失した人はメールで再送信してもらうような形です。
(ハガキを紛失した方は日本獣医師会にお問い合わせしてみてください)
\(昔は)ハガキでの登録通知でしたが・・/
今はメールでの通知になっています
\ マイクロチップの登録 /
※【注意点】
マイクロチップがどこに装着されたか(されているか)、を確認しておいてください。
⇒ 首の皮下か、肩の下の皮下か、その他の場所か・・といった形で検疫の申請時に部位を入力する必要がありますから。
今からマイクロチップを装着する時には、渡航の日程と、狂犬病ワクチンの接種日との関係=タイムスケジュールを要チェック!
特に、渡航先の海外(相手国)の条件を事前に確認しておくことが必要です。
※ 後半部分にはチェックリストとともに、要注意点としてタイムスケジュール的な流れも解説しました。
(良ければご活用ください)
2.狂犬病ワクチンの接種(年1回とは別に2回目も必要)
通常は(日本では)(生後3ヶ月を過ぎれば=生後91日目以降)、年1回のペースで狂犬病ワクチンの接種をする決まりになっています。
渡航する場合には・・【重要】
⇒ (その年の)1回目のワクチンの接種日から30日以上経過、かつ1年以内(ワクチンの有効期限内)に、2回目のワクチン接種が必要です。
かかりつけの動物病院、獣医師さんに相談してください。
ドクターから「狂犬病予防注射済証」をもらえると思いますが・・
【重要】
⇒ 大切に保管しておいてください。
※ 検疫所への申請に・・
・ロット番号
・製造会社名
・製品名 の記載も必要ですから!
【注意】
ただ、私の猫の場合は上の証明書に「ロット番号・製造会社名・製品名」が記載されていない形式の証明書でした。
(動物病院・獣医師の先生が発行してくださる様式が違った形でした)
⇒ 申請時に「狂犬病抗体検査証明書(兼申請書)」の記載で代用できるとのことで「事なきを得ました」。
【重要】
※ 必ず・・相手国の条件を確認してください。
(狂犬病予防接種の必要な回数、タイミング、抗体検査について等々)
狂犬病の抗体検査(採血+指定の機関へ送付・検査依頼)
採血は、かかりつけの動物病院、獣医師の先生にお願いします。
⇒ 先生にお願いして一般財団法人「生物科学安全研究所」に送付してもらうところまで、依頼します。(リンク後掲)
抗体検査の料金は(2023年12月現在):15,000円(税込)/1頭当たり
※ 書類は1通お願いしても、同時に2通お願いしても料金は一緒です。
※ なので、私の場合は、獣医師の先生にお願いして2通、申請してもらいました。
⇒ 獣医師の先生からの申請書に対して、生物科学安全研究所の方で検査結果の数値を記入して「証明書」を発行してもらえる、という形になります。
⇒ つまり、獣医師の先生に「(万が一の予備を含めて)申請書を2枚、作成・申請をお願いします」と要請しました。
【重要】
※ 生物科学安全研究所に送付する申請書は、「日本語」「英語」どちらでも可能ですが・・
※ 当然、検疫所への申請、海外の相手国の輸入検査のことを考えるなら・・
⇒ 獣医師の先生には「英語」で申請書の作成をお願いします、と要請してください。
⇒ 日本語版の申請書と英語版の申請書がダウンロードできますので、英語版の申請書をダウンロードしたものを、獣医師の先生に渡して、記入をお願いします。(私の場合は2通お願いしました)
※ 血液を送った場合・・検査が上手くいかないケースもあるとのこと。
※ 冷蔵で送ってくださいとか、凝固阻止剤や防腐剤などを加えないでください、といった注意事項がありますので、自分で送付するよりも、動物病院や獣医師の先生にお願いする方が無難です。
※ 血液ではなくて、血清を送る形です。
【重要】
「血清」1mlを送ってもらうことになります。
※ 申請書+血清+料金前納のコピー(送金した時の領収書・ATM明細のコピーなど)
※ 当然、送付 ⇒ 研究所での検査 ⇒ 証明書の送付(送り返してもらう)までの日数がそれなりにかかります。
※ 渡航前の準備として、10日間くらいの手間ひまがかかるもの、と認識しておいてください。
ちなみに私の場合は・・
2023年10月4日に採血してもらって、
10月5日に、研究所に送付(受付)してもらえて、
⇒ 10月12日付で証明書を発行してもらえました。
もちろん手元に届いたのはそれなりの日数がかかっています。
※ くれぐれも時間的な余裕をもって対応してください。
※ 年末・年始のタイミングは(もちろん)要注意です。
\ 獣医師の先生にお願いして書いてもらうサンプル /
(ただしこのサンプルは日本語版です)
(※ 注意:料金も改定前の13,000円になっています)
⇒ https://www.riasbt.jp/relays/download/51/491/277/970/?file=/files/libs/966/202212271352586472.pdf
※ 上の記入サンプルは下記のページからダウンロードできます。
\ 日本語版・英語版の申請書(証明書)ダウンロードページ /
⇒ 狂犬病抗体検査|一般財団法人生物科学安全研究所(公式ホームページ)
※ 事前に送金を済ませたら、その領収書等のコピーも一緒に送付してもらえるようにお願いします。
\ こんな感じの書類をもらえます /
※ 左下に「抗体値」が証明されています
【重要】
生物科学安全研究所のHPの中で記載されているポイント
・採血の時期は、2回目のワクチン接種後、7日~14日経過後が適期。
⇒ 実際には、獣医師の先生と相談してペットの体調・体力を考慮した上で採血の日を決めてください。
※ もちろん、相手国(渡航先)の条件は要チェックです。
たとえば・・
【アドバイス・重要】
※ EUの決まり(条件)では、
⇒ 2回目のワクチン接種から30日後に、とあります
「at least 30 days after the date of vaccination」
⇒「ワクチン接種日から少なくとも30日後」
ご自分でも確認してください。私の英語力は疑問ですから(苦笑)。
⇒ 自分のペットの場合の渡航先の条件の確認・チェックを!
⇒ 研究所のおススメ適期はワクチン接種後7日~14日ですが、相手国の条件と、ペットの体力・体調を獣医師の先生と相談しながら、決めることをおススメします。
・検体が研究所に到着するまで2~3週間かかる場合もあります。
⇒ 採血、送付、到着、検査、証明書発行、手元に届くまで約1ヶ月くらいはかかるかも、と余裕をもったタイムスケジュールを考えておいた方がいいかと思います。
【研究所HPに記載されている渡航の流れ】
■ マイクロチップを装着(埋め込む)
■ 狂犬病ワクチンを2回接種
・1回目はマイクロチップ装着と同日でも可
・2回目は1回目から30日以上あける
・2回目は1回目から1年の有効期間内に接種する
(日本の場合は有効期間は1年)
■ 動物病院で採血して、血清にする
(2回目ワクチン接種から2週間程度あける)
⇒ 相手国によって違うか
※ EUの場合は「(少なくとも)30日後」
■ 血清、証明書(兼申請書)、検査料金を振りこんだ証明となるもの、を3点セットで送付する
何回も繰り返しますが、狂犬病ワクチンの接種やマイクロチップ装着については、相手国の条件を十分に確認・チェックしておいてください。
【重要】動物検疫所のHPから【手続きの流れの参考資料】
検疫所は、実際の申請を受け付けるところですから、そのままNACCSの入力項目に関係するポイントが多々あります。
初めて登場する単語(キーワード)もありますが、ぜひ頭に入れておいてください。(NACCSからの申請・入力時に登場しますから)
【出典:動物検疫所のホームページ】からの情報
ご自分でも確認してみてください
【1.マイクロチップ装着】
・ISO規格のマイクロチップを装着する
【2.狂犬病の予防接種(1回目)】
【重要単語・キーワード】
・不活性化ワクチン、または遺伝子組換えワクチンであること
※ 生ワクチンは不可(認められていない)
⇒ 動物病院、獣医師の先生にワクチンの種類を聞いておくのも大切です。・・これ【重要なポイント】です。
※ 獣医師の先生が作ってくださるワクチンの接種証明書に記載されていれば問題ないですけど。
※ 確認して、記憶しておいてください。
(入力作業の時に必要です。製品名からネットで調べる手もありますけど大変です)
・生後91日目以降にワクチン接種する
【3.狂犬病ワクチンの再接種(2回目)】
・1回目のワクチン接種から、30日以上経過、かつ1回目のワクチンの有効期限内=1年以内に、2回目のワクチンを接種する
・不活性化ワクチン、または遺伝子組換えワクチン
(生ワクチンは不可)
【4.採血+抗体検査】
・日本が指定する検査機関で抗体検査を受ける
=一般財団法人「生物科学安全研究所」
・数値は0.5IU/ml~でOK
・検査結果は採血日から2年間有効
【5.輸出検査の事前連絡】
・事前に(7日前、または羽田・成田は10日前、または相手国の条件によってはもっと前)、輸出検査を受ける動物検疫所に連絡する
⇒ NACCSで申請(ネットからの申請)または紙ベースで申請する。
※ 申請の時には、添付資料として各証明書等の原本のコピーをメール添付などの形で送付する。
【6.輸出検査(日本からの出発)】
・【1】~【5】までの資料等の原本を提出して、検査を受けて、【輸出検疫証明書】を発行してもらう。
・ペットの触診等の検査もある。
⇒ 検査終了で、輸出検疫証明書をもらったら ⇒ 出国手続き(航空会社のカウンターへと)移動することになります。
(再掲)
以上の情報は【出典:動物検疫所のホームページ】から抜粋しました。
(一部加筆あり)
\ 動物検疫所ホームページ /
※ ただし記載は短期旅行者向けの内容です
※ 渡航の場合も参考になるかも、との判断から掲載しました
■【重要】
輸入許可証が事前に必要な相手国(渡航先)もあります。
どうぞご自分で確認してください。
最後に【ここまでのまとめ】として、ペットを連れて渡航する際の一連の流れ(必要なこと)について「おさらい」しておきます。
(少々、くどいですけどご了承ください)
ここまでのまとめ
1.マイクロチップ装着
・マイクロチップを埋め込む(埋め込んだ)場所は、把握・記憶しておいてください。
⇒ 検疫時の申請書類(輸出検疫証明書を発行してもらう時)に必要です。
・ペットの体力・体調と、渡航時期を勘案しながら獣医師の先生と相談して決めてください。
⇒ 装着したら、日本獣医師会に登録申請します。(リンク先掲載済み)
⇒ 登録後のメール(昔はハガキ)の登録内容(ID番号)は、検疫時の申請時に必要です。
【重要】(渡航相手国の条件の確認・チェック)
⇒ ドイツの場合:マイクロチップは・・
1.狂犬病予防接種より前か、
2.遅くとも同じ日に装着
・マイクロチップはISO規格のものを。
⇒ ISO規格以外だと・・検査の時に読み取り機を自分で用意しないといけないため。(大変です)
2.狂犬病ワクチンの予防接種
狂犬病ワクチンの接種(渡航の場合2回)については、必須だと思ってください。
もちろん(日本も含めて)渡航先相手国の条件の確認が最優先です。
日本側の条件だけクリアしても、相手国の条件で不備事項があってペットだけが入国できないとなったら大変です。
【重要】ドイツの場合
・狂犬病のワクチンを接種すれば、抗体検査は不要だけど・・
⇒ 狂犬病ワクチン接種から21日以上経過したペットであること
⇒ 生後21週目以降に接種すること
⇒ ワクチンの有効期限を記載すること
⇒ 証明書類(輸出検疫証明書)の有効期限は発行から10日間
【重要】EUの場合
・生後12週齢以降
・ワクチン投与がマイクロチップ装着日(読み取り日)よりも前はダメ
⇒ マイクロチップ装着日と同日か、それ以降
・2回目ワクチンは1回目後21日経過、かつ1回目の有効期間内
※ 何回も繰り返しますが、相手国の条件はご自分の目で確認・チェックしてください。
3.(3種)混合ワクチンの接種
日本では3種混合ワクチンの接種が当たり前のようになっていますし、日本にペット(犬・猫)を連れて来る場合には、出発国側での3種混合ワクチンの接種を要請しています。
ただ、ドイツ(EU)での条件にはありませんでしたが、日本で接種するようになっていましたから、私の場合の(猫については)普通に接種しました。
相手国の条件によっては求めている国がありますので要確認です。
※ 輸出検疫証明書の申請(検疫検査時の申請)の際に、1年以内に3種混合ワクチンの接種をしているなら、申請書類への記載(入力)と、証明書の提出を求められます。
⇒ 3種混合ワクチンを接種するにことについては、(相手国の条件を確認・チェックした上で)獣医師の先生と、渡航時期や狂犬病ワクチンの接種とのタイミングを相談しながら、かつペットの体力・体調を勘案しつつ決めることをおススメします。
・相手国、日本の条件を確認してください。
・検疫時の申請書類(作成・入力時)にはワクチンの種類が何なのか、が求められます。
※ 私の場合は・・
⇒ 猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリジウイルス感染症、猫汎白血球減少症、といった文言を入力(選択)しました。
※ ワクチンの接種証明書(動物病院・獣医師の先生が発行)に記載があるかどうか確認しておいてください。
【重要】複数のワクチン接種のタイミングについて
⇒ 人でも予防接種した時に副作用が出たり、熱発したりする人もいます。
⇒ ペットも複数のワクチンを同じタイミングで接種することは相当な負担になるはずです。
⇒ ペットの体力・体調にあわせての接種が必要なことは言うまでもありませんね。
※ 狂犬病ワクチンと混合ワクチンの接種のタイミングについては動物病院・獣医師の先生に相談してください。
※ 間隔をあけるタイミングは先生(地域の獣医師会)によって違うみたいです。
※ 3種混合ワクチンを先に接種した場合・・20日以上あけるとか、1ヶ月後が目安などいろいろあるようです。
※ 狂犬病ワクチンを先に接種した場合・・7日以上あける、2週間以上あけるとかいろいろあるようです。
ちなみに(私の場合は)・・
1回目狂犬病ワクチン:7月29日 ⇒ 2回目狂犬病ワクチン:9月3日 ⇒ 3種混合ワクチン:10月12日 となりました。
4.狂犬病ワクチンの抗体検査(採血+検査)
・動物病院、獣医師の先生と相談して採血日を決めてください。
※ もちろん、ワクチン接種から〇日経過していること、といった相手国の条件などは確認・チェックしてからの話です。
⇒ ペットの体力・体調なども勘案です。
・日本の場合の検査機関は一般財団法人「生物科学安全研究所」です。
・日本語と英語の両方、申請スタイルがありますが・・
⇒ 海外への渡航ですので、英語版で申請してもらってください。
⇒ あなたがダウンロードした用紙を獣医師の先生に手渡す形になります。
※ 万が一のために2通お願いしてもOKです。
※ 検査機関側は2通までなら同じ料金です。
・先に料金を送金して、その領収書等(ATM送金の控えなど)のコピーも用意しておきます。
・生物科学安全研究所への検体(採血した血清)、申請書(兼証明書)、領収書コピーの3点セットで送付してもらってください。
・それなりの時間がかかる、ということを十分に理解して余裕をもって行動してください。
【重要】相手国の条件(ドイツの場合)
・狂犬病ワクチンの抗体検査は不要
(生後12週以上の動物がドイツのみに渡航する場合)
※ くれぐれもご自身の場合の相手国の条件をご確認ください。
【重要】EUの場合(ドイツが抗体検査不要でもこっちで引っかかります)
・抗体検査が必要
・ワクチン接種日から少なくとも30日後、かつ
・移動日の少なくとも3ヶ月前に・・
⇒ 認定獣医師が採血したサンプルで検査する
・血清中の抗体レベルが0.5IU/ml以上必要
・抗体検査は承認された研究所で実施されなければならない。
5.動物検疫所への申請と実際のペットの検査 ⇒ 輸出検疫証明書の発行
・申請についてはNACCS(ナックス)でネットから申請してください。
⇒ 申請後に、あと必要な書類等を指示してもらえます。
(メールに添付する形で提出します)
・あとは、検査当日のアポ取り(予約時間の取り決め)をして、当日を迎えるだけになります。
※ NACCS(ナックス)で実際に入力する時のポイントなどは後半で詳しく解説させていただきます。
ここまでくれば、あとは・・
タイムスケジュール的なものを確認・チェックしながら、1つずつ手続きを進めるだけです。
※ 難しいように感じますが1つずつクリアしていけば大丈夫です。
⇒ できれば複数人で(違う人の目を加えて)、チェックしながら進めることも大事です。
ここまでのまとめの「まとめ」
【重要】(くどいようですが繰り返し事項もあります)
・とにかく、いろんな書類は必ず「原本」を保管しておいてください。
・検疫の申請時はもちろんのこと、出国時の検疫(検査)当日も必要となりますから。
・時間的な余裕をもってスケジュールを決めることをおススメします。
\ 大まかなチェックポイント /
・もし、マイクロチップの装着がまだなら・・埋め込み+登録が必要です。
・年1回の狂犬病の予防接種がまだなら・・1回目のワクチン接種が必要。
・渡航するために2回目の狂犬病ワクチン接種がまだなら・・2回目が必要。
・ワクチンが2回とも終わっていなければ・・当然に採血・抗体検査もまだなので ⇒ 抗体検査(証明書発行)までしなければなりません。
・3種混合ワクチンの接種がまだなら・・接種を検討する必要があります。
⇒ 動物病院・獣医師の先生と(渡航を前提に)相談してください。
・すべての証明書等の書類が揃うタイミングで検疫所に申請する必要があります。
・ここまでの手続きが完了すれば、(原則的には)渡航当日に検疫所にペットを連れていって検査してもらって、輸出検疫証明書を発行してもらいます。
※ 渡航当日の検査がムリな時は、事前の検査も受け付けてもらえますので、検疫所と相談されてください。
ここまでお疲れさまでした。
いろんなことをクリアしないといけない、となると渡航前、2~3ヶ月はすぐに経過してしまいます。
【重要】
渡航前、3ヶ月前~4ヶ月前には準備をスタートした方がいいかと思います。
※ ⇒ 後半部分に渡航日から逆算する形でのタイムスケジュール・やるべきことについて記載しました。
※ ⇒ 本音を言えば、6ヶ月前には準備をスタートさせたいものです。
(人によってどこまでワクチン接種が終わっているか、など違いがありますので一概には言えない、とだけ理解しておいてください)
あとは、ご自分の渡航先の条件等と、渡航予定日とのタイムスケジュールを調整しながら手続きを進めるだけです。どうぞ頑張ってください。
おまけ
動物検疫所に申請する時に、ペットの身長・体重を記入(入力)する欄があります。
どこからどこまでが身長かわかりますか?
用語的には・・「体長」「体高」「体重」です。
【ほんの少し重要】「頭としっぽ」は計測しません!
・体長:胸からお尻の先端まで
・体高:(四つん這いの時の)地面から(足の先から)背中までの高さ
・体重:これは簡単ですね。単純に重さですから。
体重は、ペットを抱っこした状態で自分の体重をはかって、あとから自分だけの体重を引けばいいのですからすぐです。
体長、体高は、自分の手のひら(親指の先から小指の先まで)が何センチか理解しておいて、何個分か、で計測しました。
(メジャーなど使わずに、だいたいの数字を入力しました)
以上ここまでが約14,000文字でした。
内容的には実際の渡航準備が不安なくできるまでに解説したつもりです。
ここまでの解説が大切なペットとの渡航に際して・・
あなたの行動に貢献できましたらうれしい限りです。
ありがとうございました。
ここから先は、(一部繰り返しになりますが)
■ 渡航予定日からの逆算でのタイムスケジュールのポイント
■ 必要書類等のチェックリスト(ダウンロードも可)
■(輸出検疫証明書のための)検疫所への申請手続き=NACCS(ナックス)からの申請(入力)の【具体的なやり方】
■ 注意点とアドバイス
について(タイムスケジュールに沿って)わかりやすく解説いたします。
また、記事内のリンク一覧も用意しました。
渡航日から逆算でタイムスケジュールをチェック・確認するような流れで解説しました。(再掲の部分もあります)
※ 前半とのトータルで約35,000文字になっています。
渡航予定日からの逆算でのタイムスケジュール
※ 羽田空港第3ターミナルの動物検疫所での検疫検査・出国をイメージしています。
※ 実際の時間などはそれぞれの動物検疫所にてご確認ください。
検疫所でのチェック後にもらえる書類については後述しました。
(入国審査の時に提示する必要があります)
⇒ 大切に入国先まで保管しておきます。(提示する必要があるため)
【渡航(予定)日=0日(当日)】
⇒ 検疫所に各種書類の原本、ペット、申請者(飼い主)の身分証明書を用意して出向く。
(受付時間 8:30~16:30)
※ 事前のアポ取り(時間調整)が必要です。
※ 30分~1時間くらいで終了。(相手国・頭数などで時間は変わります)
※ 獣医師の触診などもあります。
※ 相手国(渡航先)が、健康診断証明書を求める場合には、獣医師が署名した書類が必要となりますが、羽田で・獣医師さんが対応してくださる場合には、輸出検疫証明書に添付する形で「健康診断証明書」に類する書類を用意してもらえます。(安心です)
※ 遅くても、ペットと一緒にフライトの3時間前(チェックインの1時間前)までには、検査を開始する必要があります。
⇒ 余裕をもった予約が必要です。
※ 身分証明書は写真付が求められます。
※ EUの場合は宣言書(非商売用のペットですの宣言)も必要です。
⇒ 持参します。
■ (予約に関して)出発日前日などに事前に検査を受けることも可能です。
※ この間に、検疫所との間で予約時間のアポ取り(調整)があります。
※ NACCSでの申請後、検疫所からメールが届きますので、それに従ってください。
【渡航予定日の1日前】
⇒ 検査当日のスケジュール調整が難しい時は、事前に予約を入れておいて、出発日の前日に検査をしてもらうことも可能。
(申請する検疫所との打ち合わせ・事前のすり合わせが必要)
【渡航予定日(輸出検査希望日)の7日前~10日前までに】
⇒ 動物検疫所に申請します。(それぞれの検疫所に申請)
※ 羽田・成田の検疫所の場合は10日前までに(その他は7日前までに)
※ 例えば、鹿児島から羽田に移動して、それから国際便で海外へ渡航する場合には、鹿児島でも、羽田でも、どちらの検疫所でも申請できます。
※ ただし、飛行機の出発時間と検疫所が対応してくれる時間帯とのチェック・調整は必要となります。
※ NACCS(ナックス)での申請(ネット)⇒ ※※ 、または紙ベースでの申請となります。
※ 紙ベースでの申請は、メールにPDFファイル等を添付しての申請です。
※ このタイミングまでにすべての資料等(申請に必要な事前の手続き終了と証明書などの原本がそろっていること)が必須となります。
⇒ ※※ NACCSでの申請の具体的なやり方についてはいちばん最後に解説予定。
※ 年末年始が絡むタイミングとの時は、もっと時間的な余裕をもっての申請が望まれます。
⇒ ちなみに私は1月4日の出発に対して前年の12月1日に申請しました。
※ わからない点・曖昧な点などは申請予定の検疫所に問い合わせれば、親切に教えていただけます。
※ 渡航の航空チケットに、利用する航空会社、便名、利用するターミナルなどが記載されているかと思います。
⇒ そんな情報も申請の時には入力しますので、日本全国の検疫所から選ぶ時には「どこの検疫所に申請するのか」を、しっかりと確認しておいてください。
\ 全国の動物検疫所一覧 /
【重要】10日前よりももっとはやいタイミングで・・
10日前よりも、もっとはやいタイミングで必要書類に漏れがないか、という意味で、電話で検疫所の担当者に質問してみるのもアリです。
相手国(渡航先)を告げた上で・・
・ペットの健康診断証明書が必要かどうか、
・寄生虫の治療をする必要があるかどうか、など。
(私の場合は)ドイツ(EU)に「猫」を渡航させる予定でしたが・・
⇒ 羽田の検疫所で獣医師が検査するので、輸出検疫証明書に「健康診断証明書」に類する書類を付けて発行しますので、わざわざ(かかりつけの動物病院・獣医師の先生に「健康診断証明書」を作成してもらう必要はありません、とのことでした。
また、、
猫の寄生虫の治療についてもドイツは関係ありません、とのアドバイスをいただいたので無視しました。
※(犬の場合や他のEU諸国はわかりませんけど・・)
【注意:重要】
・相手国(渡航先)に提出する輸出検疫証明書に獣医師の署名が必要な国(EU・オーストラリア等)(今回のドイツも入ります)と・・逆に、獣医師の署名が不要な国(アメリカ・韓国等)があります。
ということは・・
・必要な国への渡航だと日本の検疫所で獣医師さんの検査があることから、ペットの健康診断証明書に代わる書類も用意してもらえますけど、
・不要な国への渡航だと日本の検疫所での検査では獣医師さんが対応しなくてもいい、となれば(かかりつけの動物病院の)獣医師さんの作成・署名した健康診断証明書を用意しなければならない、ということになりますね。
※【要チェック】です。
ご自分の相手国(渡航先)の条件を確実に・事前にチェックしておいてください。そして・・
※ 申請する検疫所で、どこまで対応が可能か、です。
※ 次の(下の)項目は、その「健康診断証明書」の話です。
【渡航予定日の10日前】(該当する場合だけ)
(健康診断証明書を発行してもらって検疫所に提出する必要がある場合)
⇒ 開業獣医師の署名が入った「健康診断証明書」を発行してもらって
⇒ それを動物検疫所に提出する必要があります。
※ 健康診断証明書は「日本語」または「英語」で提出することになります。
※ 出発日から逆算して10日以内の診断証明書を出してください、となっています。
\ 日本語の健康診断証明書 /
\ 動物検疫所のホームページ /
わからない点は検疫所の方に問い合わせるのがいちばんです。
※ 利用(申請)予定の検疫所におたずねしてみてください!
⇒ 日本の動物検疫所で(相手国が求める)「健康診断証明書」に代わる書類を作成してもらえる場合があります。
【重要】
・とにかく、検疫所にNACCSで申請すると・・
⇒ メールが返ってきます。
⇒ そのメールに、これから必要な書類、作成すべき書類などが記載される形になります。
⇒ メールの指示に従って、書類作成(行動)をしてください。
【さらに重要なポイント】
・ただし、全面的に検疫所に頼るのではなくて・・
⇒ とにかく、自分で相手国(渡航先)の条件を調べる、ということが重要!
・まずは申請 ⇒ 返事(返信メール) ⇒ 必要書類のキャッチボール、というやり方が手っ取り早いです。
【結論的に重要なこと】
・相手国(渡航先)の条件を、大使館や現地動物検疫当局に確認する。
(相手国の現地動物検疫当局への確認は普通の人だと困難だと思います)
・EUの場合はその条件も確認する。
(ブラウザの翻訳機能で確認するまでは可能)
・不明な点は検疫所との(メール・電話等での)やり取り・キャッチボールで解決できるように心掛ける。
・提出書類の不備等で動物病院・獣医師の先生から再度証明書などをもらう時にはそれなりに時間的なロスが生じるので、間に合わないというような最悪のリスクを回避するためにも・・
⇒ とにかく「はやめに」準備をすすめる、行動を起こす、ということが重要です。
【渡航予定日の1ヶ月前】
⇒ もし可能なら、このタイミングでそろそろ「輸出検疫証明書」の申請=検疫検査の申請をしてもいいかと思います。
⇒ なぜなら・・渡航する予定の航空機の便名や発着時間・利用予定のターミナルビルなどがわかるはずですから。
※ 申請した時の書類の不備などの補正や証明書等の再取得なども間に合います。
\ NACCSの登録・ログインしての申請 /
⇒ NACCS(動物検疫関連業務)について(犬や猫の輸出入手続者用)
私の場合は1ヶ月以上前に申請しました。(1月4日出発 ⇒ 12月1日申請)
※ まあ、年末年始がからむ、というのもありましたけど・・
【渡航予定日の3ヶ月前】採血しての狂犬病の抗体検査
※ EUの条件です。EU以外への渡航の方は参考程度にしてください。
EUの条件に、(ぜひ原文=英語も確認してください)
■ 狂犬病ワクチン接種日から【少なくとも】30日後、
■ 移動日の【少なくとも】3ヶ月前に、
■ 認定獣医師によって採血された抗体を
■ 認定された機関によって検査して、
■ 抗体のレベルが0.5IU/ml以上でないと、ダメですよ!
というのがあります。
\ EUの条件(サイト)/
Non-commercial movement from non-EU countries
ですから、EUにペットを連れて渡航するなら・・
⇒ 渡航日の3ヶ月前に、またはそれよりもっとはやいタイミングで採血して検査してね、ということになります。
⇒ かつ、ワクチン接種から30日は経過していないとダメですよ、という話です。
\ こんなタイムスケジュール感 /
⇒ ということは、、
(2回目のワクチン接種から)
30日経過して、さらに3ヶ月というなら・・
【渡航予定日の4ヶ月前】(2回目ワクチン接種済みのタイミング)
⇒ 2回目のワクチン接種から30日+3ヶ月=120日(4ヶ月)前となるので
⇒ 渡航日の4ヶ月前には、2回目のワクチン接種が終わっていないといけない、ということになります。
■ 抗体検査は一般財団法人生物科学安全研究所に血清を送って証明書を発行してもらう形になります。
\ 生物科学安全研究所(抗体検査機関)/
⇒ 狂犬病抗体検査|一般財団法人生物科学安全研究所(公式ホームページ)
【渡航予定日の5ヶ月前】(1回目ワクチン接種済みのタイミング)
■ 1回目の狂犬病ワクチン接種が終わっていたいタイミングです。
\ 1回目のワクチン接種と2回目のワクチン接種のスケジュール感 /
3種混合ワクチン接種日の検討と実施
ペットかかりつけの先生に「3種混合ワクチン」の接種日をいつにするか、あわせて狂犬病ワクチンの接種(2回分)をどのタイミングでやるか、を相談してください。
3つの予防接種のうち、すでにいくつかが終了している時にはその旨も考慮した上で、かかりつけの先生に相談しましょう。
【普通のパターンだと・・】
・1回目の狂犬病ワクチン接種前に、3種混合ワクチンの接種をするか、
・1回目と2回目の狂犬病ワクチンの接種の間に、3種混合ワクチンを接種するか、
・2回の狂犬病ワクチンの接種が終了してから、3種混合ワクチンの接種をするか、のいずれかの選択になるかと思います。
ペットの体力を重視する先生(注射間の日にちを空ける先生)とか、各県ごとの獣医師会のルールなどの違いから、それぞれ接種のタイミングは個別に決める形になると思います。
つまり、あなたのペットの予防接種日は(人によって≒住んでる地域、獣医師の先生によって)それぞれ違う、と認識しておいてください。
【渡航予定日の6ヶ月前】
■ マイクロチップ装着が1回目の狂犬病ワクチン接種と同日か、それ以前に埋め込まれていないといけません。ということは・・
⇒ 1回目のワクチン接種が渡航予定日の141日前(約5ヶ月前)のタイミングです。なので・・
⇒ マイクロチップ装着は、ほぼ約6ヶ月前、ということになります。
(最短でも渡航予定日の141日前がマイクロチップ装着の日となります)
【タイムスケジュールのまとめ(EUの場合)】
■ 渡航日の7日~10日前には・・(どんなに遅くても)動物検疫所に申請
■ 渡航日の10日前には・・【必要な人だけ】獣医師の先生に「健康診断証明書」を発行してもらう。(必要な人だけ、必要な場合だけ、です)
■ 渡航日の1ヶ月前には・・ここで動物検疫所に申請したいものです。
■ 渡航日の3ヶ月前には・・抗体検査のための採血 ⇒ 検査機関に検査依頼
■ 渡航日の120日(4ヶ月)前には・・2回目の狂犬病ワクチン接種
■ 渡航日の141日(約5ヶ月)前には・・1回目狂犬病ワクチン接種
■ マイクロチップ装着は狂犬病ワクチン接種の同日か、それ以前なので・・
⇒ 渡航日の141日より前には、マイクロチップ装着をしていなければならない。
■ さらに、この期間内のどこかに3種混合ワクチンの接種が入ってくる、ということになります。
※ 3種混合ワクチンの接種は動物病院・獣医師の先生と相談しながら決めてください。(地元の獣医師会のルールみたいなものもあるみたいです)
※ となれば・・(EUの場合で余裕をもつなら)
■ 渡航日の6ヶ月前にはマイクロチップ装着(まだの場合)
■ ⇒ 5ヶ月前には1回目の狂犬病ワクチン接種
■ ⇒ 4ヶ月前には2回目の狂犬病ワクチン接種
■ ⇒ 3ヶ月前には採血して、それを検査機関で抗体検査してもらう、というのが(ゆとりある)タイムスケジュール的な流れになるかと思います。
※ これに、さらに・・
■ ペットの体力・体調と相談しながら「3種混合ワクチン」の接種も入ってくる、ということになります。
\ タイムスケジュール感のまとめ一覧 /
もちろん渡航とは関係なく通常のペットとの生活のリズムの中で、すでに3種混合ワクチンの接種をしていたり、1回目の狂犬病ワクチン接種が終わっていたり、さらにはペットを購入した時に(はやい機会に)マイクロチップ装着が終わっていたり、という人もいるかと思います。
それぞれ(個別の事情を考慮した上で)弾力的にタイムスケジュールは組み立ててください。
チェックリスト
これから列記する下記の項目を1つ1つチェックしてみてください。
(PDFファイルは本章の最後にリンクを用意。ダウンロードできます)
\ 項目 ⇒ ポイント ⇒ チェックマーク /
項目 | ポイント | チェックマーク |
表を下の方に 1項目ずつチェック してみてください | ポイントの説明文が記載 されているものは読みながら 右側にチェックを入れてください |
※ 英語表記はすべて半角英数で、英語は大文字です。
※ それぞれの項目を1つずつチェックしてみてください。
※ もちろん、自分の名前・住所も英語での記載が前提です。
チェックリスト【1】
【飛行機関連】 ・渡航時の飛行機 | ⇒ 日時・便名がわかっているか?(乗り継ぎを含めて) たとえば「AKITA110 / AKITA119 便」という感じ。 | または |
---|---|---|
・利用ターミナル(出発地) | ⇒ たとえば 羽田第3ターミナル。 | |
【ペット関連】 ・ペットの名前 | ⇒ 英語表記できるか。 | |
・ペットの生年月日 | ⇒ | |
・ペットの購入日 | ⇒ だいたいでも構いません。不明でもOK | |
・ペットを購入した(飼っていた)場所 | ⇒ YOKOHAMA – SHI という感じ構いません。 | |
・ペットの性別 | ⇒ | |
・ペットの毛の色 | ⇒ 英語表記、GRAYとか。 | |
・ペットの体長・体高・体重 | ⇒ 50とか、40とかセンチ表記で可。 | |
【マイクロチップ関連】 ・マイクロチップの 個体識別番号 | ⇒ 15桁の数字 | |
・マイクロチップの種類(メーカー) | ⇒ ※ 15桁の番号から(入力画面から)メーカーを探せる仕組みです。安心してください。 | |
・マイクロチップが埋め込まれている場所 | ⇒ 首か肩かその他か。 | |
・マイクロチップを埋め込んだ日 | ⇒ | |
・マイクロチップの規格 | ⇒ ISOかどうか。 (日本の場合普通はISOです) | |
【狂犬病ワクチン関連】 ・狂犬病ワクチン(1回目・2回目)の接種日 | ※ 接種日の間隔は、日本や相手国(渡航先)の条件にあっているかどうかのチェックもしておいてください。 たとえば、EU(ドイツ)だと・・ ⇒ 2回目は1回目から30日後~で、かつ1回目の有効期間内か? など | |
・狂犬病ワクチンの有効期間 | ⇒ 日本の場合、通常は1年です。 | |
・狂犬病ワクチンの種類 | ⇒ 不活性化ワクチンか、遺伝子組換えワクチンか、生ワクチンか。 ※ 日本は、生ワクチンはNGです。 ※ 入力時「不活性化ワクチン」を選ぶ時は、「性」の文字が消えます。 ⇒ 「不活化ワクチン/INACTIVATED」と表示される選択肢を選びます。 | |
・狂犬病ワクチンの商品名と製造メーカー名 | ⇒ 英語での入力が必須ですので、獣医師の先生から教えてもらうか 証明書にその記載があるかどうか、確認しておくのがベターです。 | |
【抗体検査関連】 ・抗体検査採血年月日 | ⇒ | |
・抗体値 | ⇒ 生物科学安全研究所から返ってきた証明書(左下)記載の数値を入力します。 ※ 0.5IU/ml以上でクリアです。 ※ クリアできていなかったら動物病院・獣医師の先生に相談してください。 | |
・抗体検査機関名称 | ⇒ 国名から日本を選択すれば自動的に入力されます。日本はJP01です。 | |
・抗体検査機関住所 | ⇒ 自動的に入力されます。 ※ もし手入力の時は後半のNACCSの項目で具体的な英語表記の文言を掲載しました。 | |
【その他予防接種関連:3種混合ワクチン】 ・予防接種年月日 | ⇒ | |
・有効期限 | ⇒ ※1年/1YEAR など。 | |
・予防液の種類 | ⇒ 選択肢から選びます。 ※ ちなみに(私の場合は)猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3種混合でしたので・・ ⇒ F12 3COMBINATION.VAC.PVC を選択しました。 | |
・予防液の製品名及び製造会社 | ⇒ 英語表記です。 ※ 具体的な書き方は「NACCSの申請」の項目にてより詳しく記載します。 |
チェック用にリストアップしてみました。
【検査当日に持参するもの】※ すべて原本です。 ・ペットと一緒に行く人 | 申請者・飼い主 ※ たとえば母親と娘など、飼い主が連名の場合は2人とも。 |
---|---|
・一緒に行く人の身分証明書(写真付) | |
・マイクロチップの装着日と番号を確認できる書類 | |
・狂犬病ワクチン接種証明書(開業獣医師発行) | ※ ロット番号、製造会社名、製品名についても記載が必要。 |
・混合ワクチン接種証明書(開業獣医師発行) | ※ 過去1年以内に接種歴がある場合 |
・狂犬病抗体検査証明書(検査機関発行) | |
・輸入検疫証明書【該当する人だけ】 | ※ 手元に書類がある場合 |
・EUが定める衛生証明書【EU以外に渡航する人は無視】 | ⇒ 衛生証明書は動物検疫所で事前にお願いすれば作成してもらえます。 ※ |
以上は検疫所に申請した後の返信メールに記載があったものです。
これとは別に・・
ドイツとEUからの条件で
「書面による宣言」という1枚の書類を作成して用意します。 | ※ 「以下の愛玩動物は、その販売または販売を目的とした運動の対象ではないことを宣言します」という一文が入ったペーパーです。 |
---|
【さらに・・重要】
※ 猫と犬は違います。
⇒ ペットが犬の場合は、相手国(渡航先)等の条件を確認の上、他の書類等についてもチェックしておいてください。
※ たとえば、【エキノコックス(多包条虫)】という寄生虫は犬に関係してきます。なので・・
⇒ 犬の場合は、この寄生虫の治療を受けていなければならない、という条件が(EUには)あります。
⇒ EUの場合は、・入国時刻の120時間以内、・24時間以上前に、獣医師によって治療さけなければならない、といったような条件です。
(他にもありますので確認してください)
■ つまり犬はEUに入国する前24時間~120時間前までの間に寄生虫の治療を受けないとダメです、というものです。
■ もし、この治療のことを検疫所が発行する「輸出検疫証明書」に記載する必要があるなら、事前に検疫所とすり合わせを行っておく必要があります。
ということで・・
相手国(渡航先)、ペットの種類(犬、猫・・)等の違いによって用意する書類等も違ってきますので、【自己責任】で【事前】に十分に確認・チェック作業をしてください。
\ チェックリスト(ダウンロード)/
申請時、(当日)検査用にそろえた証明書等
ズバリ、私の場合(猫をEU・ドイツに連れて行く時)に用意した資料と【注意点】=検疫所とのやり取り=アドバイス事項を、ここで説明します。
(いくつかの画像は再掲があります)
あくまでも私の場合です。
\ 【1】マイクロチップ装着日と登録番号がわかる資料 /
昔はハガキでした ⇒ 今はメールです(注意)
\【2】狂犬病ワクチン接種の証明書(2回分)/
上画像にも記載していますが・・
本来は(検疫所が求める資料としては)、証明書にワクチンの
・ロット番号
・製造会社名
・製品名の記載が必要らしいです。
※ ただ、私は検疫所の方とのやりとりで、後掲するワクチンの抗体検査証明書(兼申請書)に記載されたワクチンの情報で代用できるとの判断をしてもらいましたので、上画像の添付資料でも認めてもらえました。
\ ワクチン2回目 /
\【3】3種混合ワクチンの接種証明書 /
\【4】狂犬病抗体検査証明書(兼申請書)/
※ 英語の申請書を獣医師の先生にお願いしました
(しかも料金が2枚まで一緒でしたので2枚)
※(注意)上半分の画像です。
※ 下半分の画像
ここまで用意できたら「NACCS」に申請しましょう。
NACCSの申請(検査申請事項の登録)
2つのステップに分かれています。
1.申請者の情報登録=IDの発行(パスワードの登録等)
2.本登録=正式な申請(検疫検査の申請)
※ くどいですが・・私は要領が悪くて2つのステップで約3時間かかりました。
1.申請者(飼い主)の情報登録=IDの作成・パスワードの登録
6つのステップで完了です。
「E-mailアドレス入力」⇒「E-mailアドレス確認」⇒「利用者ID発行」⇒「規約の確認」⇒「利用者情報の入力」⇒「登録の完了」
※ 自分の名前、住所を英語表記できるようにしておいてください。
⇒ たとえば TARO NIPPON
⇒ たとえば 1-20-15, YAMATO-CHO, YOKOHAMA-SHI, KANAGAWA という感じです。
※ 半角大文字、半角数字での入力が決まりです。
入力を始める前に・・
必要書類の確認(手元に用意してください)
NACCSのホームページには・・
■ 届出者または申請者 住所
■ 届出者または申請者 氏名
■ 犬/猫の名前、生年月日、品種 等
■ マイクロチップ装着証明書
■ 狂犬病予防接種(ワクチン)証明書
(狂犬病予防接種済証)
■ 採血および狂犬病の抗体値検査結果証明書
などなどを手元に用意してから入力作業を始めてください、とあります。
\ NACCSの案内ページ /
【出典:動物検疫所ホームページ】
⇒ NACCS(動物検疫関連業務)について
(犬や猫の輸出入手続者用)
2.基本情報入力⇒輸出条件入力⇒動物情報入力⇒登録⇒申請完了
入力画面が複数あります。
ログインして入力作業に入る前に、(以下に列挙した項目=)全体的な項目を一通りながめてチェック・確認してみることをおススメします。
「なーるほど、こんな感じか」と疑似体験するだけで実際の入力作業の時の気分がラクになりますから。
【基本情報入力】
・申請者の氏名とIDを入力します
(もちろん氏名は英語表記・大文字です)
・申請者の住所(英語表記)
・電話番号(ハイフンなしの数字のみ)
・動物の種類(たとえば 猫/CAT を選択)
・用途(たとえば 愛玩用/FOR PET を選択)
・仕向国(地域)・・検索して選択します
⇒ ドイツだと DE ドイツ/GERMANY となります
・搭載空港(港)・・検索して選択
⇒ 羽田第3ターミナルだと、
羽田空港第3ターミナル(国際線)/HANEDA AIRPORT TERMINAL3
・検査希望動物検疫所・・選択します
⇒ 羽田空港支所検疫第1課/HANEDA AIRPORT BRANCH(1ST DIVISHIN)
・輸送形態 3つの中から選択
⇒ 携帯品、航空貨物、船舶貨物の中からラジオボタンを選択する
※ 携帯品・・ペットを手荷物品として預けるか、機内持ち込みの場合
※ 航空貨物・・商業輸送の貨物と同様に運送状が発行される場合
※ 船舶貨物・・商業輸送の貨物と同様に運送状が発行される場合
・搭載船名/便名・・乗り継ぎがある場合は複数表記する
⇒ たとえば AKITA199/AKITA1771 など
・搭載年月日・・選択してクリック
次は、荷送人氏名と荷送人住所、さらに荷受人氏名と荷受人住所の登録欄がありますが・・
⇒ 申請者と同じ場合は、チェックマークを入れるだけでOKです。
※「以下の情報が申請者と同じ場合にはこちらにチェックしてください」の左のチェックマーク欄にチェックをクリックします。
【重要】私の場合、最初の入力から修正した点がありました!
先にドイツに渡航した身内がドイツでの飼い主になるため、ID発行の申請を、自分と/ドイツ在住の身内にして(連名にして)、かつ・・
⇒ ドイツでの荷受人氏名を、ドイツ在住の身内に
⇒ ドイツでの荷受人住所を、ドイツ在住の身内の住所にしました。
【いちばん下に・・】
添付ファイルを選択して登録する欄があります。
⇒ 私の場合は「rias.pdf」=狂犬病の抗体検査結果が返ってきた書類をPDFファイルにして添付しました。
※ 説明欄には「RABIES ANTIBODY TEST CERTIFICATE AND」と入力しました。
※ もっと長いタイトルだったのですが、ANDのところまでで文字数がオーバーして自動的に打ち切りとなりました。(苦笑)
⇒ 「次の画面へ/NEXT」をクリックします。
【輸出条件入力】
・日本出国後に、仕向国(滞在先の国)において短期滞在した後に日本に再入国しますか? の選択
⇒ 再入国する
⇒ 再入国しない、のどちらかを選択(ラジオボタンをクリックする)
※ 選択によって、その後に表示される項目が違ってくるかと思います。
(私の場合は再入国しない、でしたので次のような表示となりました)
・仕向国(滞在先の国)の受入条件により必要な処置及び今までに受けた処置について、以下の項目にチェックを入れてください。
⇒ マイクロチップによる個体識別
⇒ 狂犬病予防接種
⇒ 狂犬病抗体検査
⇒ その他の予防接種
※ 私は4つすべてにチェックを入れました。
⇒ 「次の画面へ/NEXT」をクリックします。
【動物情報入力】
・名称・・ペットの名前を英語(半角大文字)で表記します。
・性別・・選択します
⇒ たとえば 雄/M
・年齢又は生年月日・・生年月日を選択して入力します。
※ 不明な時は搭載時のおおよその年齢を入力することになります。
・体長/体高/体重・・cm(センチ)で入力します。
・毛色・・たとえば GRAY
・飼養(購入場所)・・英語表記です。
⇒ たとえば YOKOHAMA-SHI, KANAGAWA という感じです。
・購入年月日・・不明な時は空欄(入力なし)
・日本への帰国予定(年月)・・予定があれば入力します。
【個体識別情報(マイクロチップ等)】
・個体識別方法・・マイクロチップ、マイクロチップ以外、何もしていない、からラジオボタン形式を選択します。
※ マイクロチップと回答した方のみ次の欄を入力します。
・個体識別番号/マーク・・15桁の数字を入力します。
・標識部位・・選択します。
⇒ 頸部皮下/NECK、肩部皮下/SHOULDER、その他/OTHER
・マイクロチップの種類(メーカー)・・マイクロチップの登録番号から選択できます。
⇒ 私の場合は「OTHER」でした。
・標識年月日・・マイクロチップを埋め込んだ日を入力します。
・マイクロチップの規格・・ISO規格、ISO以外、わからない、から選択します。
⇒ 日本の場合はまず間違いなくISO規格のはずです。
【狂犬病予防接種(狂犬病ワクチンの接種)】
・1回目の接種と2回目の接種、別々に(2行にわけて入力します)
・有効期限・・1年/1YEAR を選択します。
・予防液の種類・・不活性化ワクチン、生ワクチン、遺伝子組み換えワクチンの3つの中から選択します。
※ 注意:まず不活性化ワクチン、か遺伝子組換えワクチンのはずです。
※ 日本は、生ワクチンは認められていませんから。
⇒ 不活化/INACTIVATEDを選択しました。
・予防液の製品名及び製造会社・・「製品名/製造会社」で入力します。
※ 動物病院・獣医師の先生からもらった証明書からネットなどを使って、正式な英語表記を調べておきます。
⇒ たとえば RABIES VACCINE-TC/KYOTO BIKEN LABORATORIESという感じです。(私の場合)
※実際には途中のスペースを略しました。なぜなら・・
最後まで入力できなかったからです。
【狂犬病抗体検査情報】
・抗体検査採血年月日・・選択して入力します。
・抗体値・・検査機関から返ってきた証明書から数値を転記します。
※ 0.5IU/ml以上あればいいことになっています。
・抗体検査機関名称・・国名を検索して表示されたものを選択します。
⇒ JP01 になっています。
・抗体検査機関住所・・自動的に入力されたような記憶があります。
※ もし違ったら英語表記で入力してください。
ちなみに・・一般財団法人生物科学安全研究所の場合なら
⇒ 3-7-11 HASHIMOTODAI, MIDORI-KU, SAGAMIHARA, KANAGAWA, 252-0132 でOKです。
【その他予防接種情報】
・3種混合ワクチンを接種しているなら入力します。
⇒ 予防接種年月日を入力して、有効期限を選択して 1年/1YEAR
⇒ 予防液の種類は選択肢から F12 3COMBINATION.VAC.PVC を選択しました。
※ 猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫汎白血球減少症の3種混合でした。
・予防液の製品名及び製造会社・・英語表記で入力します。
⇒ NOBIVAK TRICAT/MSD ANIMAL HEALTH
⇒ 次の動物がある場合は「次の動物へ/Next(Animal)」をクリック
⇒ これで終了なら「申請/Application」をクリックします。
【「登録」画面の確認】
・最終チェックです。問題なければ、いちばん下のボタンをクリックして完了です。
⇒「申請/Application」をクリックします。
【申請完了】で終了となります。
お疲れさまでした。
※ 後日、修正箇所が見つかったらログインから修正をしてください。
【余談ですが・・】
私は修正箇所が発生した時には、メールで検疫所に連絡していました。
どこどこの○○を「○△」に修正しました、という感じです。
動物衛生証明書の作成依頼(無料)
EUの規則には「動物衛生証明書」を提出しなさい、という条件があります。
かつ、それはペットにくっついてくるもので、「健康証明書」と「宣言書」も入っています、となっています。
ということは・・
■ 健康証明書を提出しなさい(動物衛生証明書が健康証明書になります)
■ 宣言書も提出しなさい、という決まりだ、ということだと思います。
※私はそう解釈しました。
ぜひ、原文を翻訳して確認してみてください。
\ EUの条件(英文)/
EUの決まりごと
⇒ Non-commercial movement from non-EU countries
動物検疫所の【うれしい】サービス
EUに渡航する時に要求される【EUが定める衛生証明書】(英語)を、検疫所の方で作成してくださる形になっています。
⇒ NACCSで申請した後の返信メールに記載がありました。
※ お願いする以外の選択肢はありませんね!
もちろん、希望者のみです。
自力でやりたい人(英語の証明書を作成したい人)は、頑張るだけですけど。
当然に私は、お願いさせていただきました。
ここまでくれば(マジに)ひと安心ですね。
検疫所への申請での【裏ワザ】
裏ワザというか、困った点が発生したので、それの解決策の説明です。
(無事、解決できました)
お困りごとは、(事前に)検疫所の方と十分な意思疎通をすることで、きっと解決できるはずなので、ぜひ覚えておいていてください。
【発生してしまった困った点】
・飼い主が先に(仕事の都合で)渡航してドイツに行ったこと。
・残された身内が(日本で)猫のお世話をしていた。
・(後日)残された身内と猫が一緒にドイツに渡航すること。
・残された身内が、申請時点の飼い主として「申請」手続きを進めることになったこと。
※ なので・・
・私が、ドイツに猫を連れていくけど・・観光ビザが切れたら日本に帰国しないといけない。
⇒ 果たして、その時に猫がドイツにとどまることができるのだろうか? という心配ごとが発生したのです。
※ ドイツの検疫当局の見解をドイツ語や英語でたずねるだけの言語能力は(私には)ありませんでした。
それで・・
【重要】解決策は?
検疫所の方に相談して、次のようにすることで解決できることになりました。
【1】申請者を私と、ドイツ在住の身内との【連名】での申請にすること。
【2】ドイツへの渡航先を=荷受人としてのドイツ在住の身内の住所を登録すること、で解決しました。
つまり、私がドイツの飼い主と連名で申請して、⇒ 私が荷送人的な立場で、猫をドイツに連れて行く、⇒ ドイツ在住の身内が、荷受人的な立場で猫を「受け取る」という形です。
ですから、まずは・・
IDの登録を次のように変更しました。
【変更前】TARO NIPPON
【変更後】TARO NIPPON/HANAKO DOITSU
また、先に申請していた内容を次のように変更しました。
※ ドイツの渡航先での飼い主の住所は・・
【変更前】申請者の住所・氏名なら、申請者と同一です、にチェックを入れてました。
【変更後】HANAKO DOITSUのドイツでの住所を登録しました。
【笑い話】(余談)
・すでに(先に)登録していた申請の登録(入力)画面については・・
いったん添付資料などの送付も完了した状態だったので、修正の入力ができなくなっていました。(苦笑)
\【出典:NACCSの画面】/
※ 検疫所の方にお願いして再度入力(修正)できるようにしてもらいました。
⇒ なので、最初で十分に確認した上で入力作業を開始されることを助言させていただきます。s4
【重要】渡航日に検疫所でもらえる書類(渡航先で提示する)
決められた時間どおりに動物検疫所をたずねてください。ペットの触診などは意外とパスしてもらえたりします。
(30分~1時間くらいは、と言われますが・・そこまで時間はかかません。※ 羽田の検疫所の場合2024年1月5日の時はすぐに終了しました)
下画像のような7枚綴りの書類をもらえます。
大切に機内で保管しておいてください。
⇒ 入国審査(検疫)の時にチェックされます。
\ 検疫所でもらえた書類 /
左が表紙部分、右が最終ページ
※ 7枚のうち最終ページの1枚は「宣誓書」なので事前に作成して行きましたけど、宣誓書も含めてすべての必要書類を検疫所の方で用意していただけました。(再掲での説明あります・後述)
さいごに(注意点)
最後に老婆心からのアドバイスと注意点を少しばかり・・
■ 同じペットでも、犬と猫では条件が違うこともあります。
(犬特有の病気もあること等から)
■ 狂犬病の汚染国と清浄国の違いから、条件が違うこともあります。
(日本、オーストラリアなどは清浄国)
※ 海外は圧倒的に汚染国が多い。
(アメリカなどは汚染国、ただしハワイ・グアムは清浄となっている)
■ 日本から海外へペットを連れて行く時は、清浄国から汚染国への移動が多いので、逆に汚染国から日本にペットを連れて来る時の方が大変かも知れません。
■ いろんな手続き(書類作成・申請など含めて)は、それなりに時間がかかるものですし・・
■ 相手となる機関(動物病院・獣医師の先生・いろいろな申請書類を受付けてもらえる機関や行政サービスなど)も、いつも暇で自分のためだけの仕事をしてもらえるわけではないので・・一つのことが完遂するまでには(結構)時間が、かかるものと認識してスケジュール計画を立てたり、行動したりすることが大切です。
■ ワクチン接種、検体検査のための採血、マイクロチップ装着などは
ペットの身体や精神的なものに負担・ストレスを与えるものです。
⇒ 体調・体力を十分に考慮した形で必要な手続きを進めることが重要です。
■ 日本では3ヶ月も経過すれば、時に秋から冬へと季節が変わるので(最低気温・最高気温・湿度等の変化)、ペットも体調を維持するのが大変だと認識して上でスケジュール調整をすることが望まれます。
■ 相手国(渡航先)の条件の確認・チェックは必須ですが、EUだと該当の国とは別にEUの決まりごとがありますし、アメリカは国とは別にそれぞれの州の条件が違っているというようなことも頭に入れておく必要があります。
(オーストラリアはペットの入国はメルボルン空港一択で、かつ、10日間専用の施設で待機させられます)
■ また、航空会社によってもペットへの対応はさまざまです。
⇒ 可能な限り事前に確認した上で、ペットにやさしい航空会社を選択することも必要となります。
※ 貨物扱いなのか、人間に準じる形で機内で一緒に過ごせるのか・・など。
※ 航空会社によっては「機内で放し飼い」的にペットが動き回ることができるところもあるようです。
※ 渡航先によっては利用できる航空会社が限られるので「わがまま」は言えないことの方が多いのかも知れませんけど。
⇒ 今回の私の場合は、日本 ⇒ ドイツ に渡航するのに・・
トルコ航空を利用、日本 ⇒ イスタンブールで乗り継ぎ ⇒ イスタンブールからドイツ、を選択しました。
■ NACCSの申請で、添付ファイルとしてエクセルファイル・ワードファイルの他に、PDF・画像ファイル(gif、jpg、png等)も添付して申請することができますが、容量は1メガバイトまでです。
■ 手持ちの証明書などをPDFにしたり、画像にしたりするのに時間がかかる場合もあります。(心の準備が必要です)
■ ファイル容量が大きすぎる場合は「圧縮」といったやり方でファイル容量のサイズを小さくする「手間ひま」も発生します。
■ とにかく、いろんな点で(それなりの)時間を取られることが起こりえます。そのことを十分に認識した上で・・
⇒ 時間的な余裕をもってタイムスケジュールを組むことが大切です。
■ 検疫所の方に質問事項をお願いする時には、メールよりも電話の方が手っ取り早いのは当たり前です。
■ でも、相手も(勤務中は)仕事をしているのが当たり前ですから、忙しい時には対応がそれなりのものになる場合もあります。
⇒ そんな時には(かつ、自分の側が急いでいる時には)さらに、教えてもらったことがあまりピンとこない時などは・・
⇒ 違う検疫所に電話して、質問してみる、というのもアリだと思います。
※ 実際、私はそうしました。(苦笑)
■ 違う切り口からのアドバイスをもらえることもありました。
■ ただし、具体的に申請が終わった段階での修正等のやり取り・質問などは、該当する検疫所におたずねすることが当たり前なのは当然ですね。
■ とにかく渡航前は(特に仕事がらみだと仕事優先で)「やらなければならない」いろんなことが待っているものです。
■ その中でペットの渡航準備までやる、というのは実際大変です。
■ 身内に協力者がいたら遠慮なく「力を借りて」ください。
■ かつ、本文内にも記載しましたが・・複数の目で確認して手続きを進めるというのは万が一の時の(つい、うっかりのカン違い等の)リスク回避にもつながります。
■(重要)
とにかく、証明書の不備の指摘=証明書の再発行などの時間的なロスなど、万が一の時の対応のためにも・・
⇒ 時間的な余裕をあり余るくらい確保するつもりで各種手続きに向けて動くことが非常に大切です。マジ、これは間違いない、です。
⇒ ペットを連れての渡航においては、そのための準備は、はやすぎるくらいに(はやいタイミングで)動き出すことを強く強くおススメします。
最後に用意するペーパー(宣言書)
※ 前章の【まとめ】のすぐ1つの前の章で動物検疫所でもらえる書類として記載した分の再掲です。
※(EUの場合)商売用ではありません、の宣言文です。(再掲の話)
※ 書き方は検疫所からのメールにサンプル・入力記載方法の説明があります。
※ 万が一、書き方がわからない時は、検疫所での検査当日に確認してそこで記入すればいいかと思います。
実際には、事前に作成してアウトプット(印刷)したものを持参しましたが・・最初に書類作成を依頼した時の情報で動物検疫所側の方で用意しておいてくださいました。
\ ありがたいことに・・/
動物検疫所の方で(事前に)作成
(一部修正)してくださった宣誓書
※ 当初の申請時に間違いがあったため、その修正までしてくださいました。
※ なので、実際の時は安心して検疫所に足を運べばいいと思います。感謝・感謝です。
ここまで本当にお疲れさまでした。
あらためまして(お読みいただきまして)お礼申し上げます。
愛するペットと一緒に渡航できますことを心から願っております。
あとは・・
旅の途中(機内や空港等)を快適に過ごせるように(航空会社への確認・要請など事前準備も含めて)
ケージや水分補給などを心配りしてあげてください。
【おまけ】もし、渡航先がアメリカ・カナダ、オーストラリアだったら?
同じEUでも国ごとに、しかも犬と猫でも条件が違いました。
それぞれの個別の相手国(渡航先)の条件を事前にチェックされることをおススメします。
アメリカにペットを連れて行く
アメリカは連邦制国家です。
つまり、各州がまるで一つの国のように権限を持っていることも大きな特徴となっています。
なので・・
アメリカとは別に、各州の条件についてもキッチリと把握しておくことが望まれます。
まず・・
【アメリカ大使館からの情報】
・日本からアメリカに犬・猫を連れていくためには、「健康証明」が必要。
・(普通は)航空会社が証明を要求する。
・日本は狂犬病免除地域なので、最終目的地の州・地区の機関が要求しない限り・・
⇒ ペットには検疫、狂犬病の予防接種は必要なし。
※ 日本が狂犬病の清浄国でなくなっている時には、また条件が違ってきますからぜひご自分で確認してください。
※ 翻訳機能のついたブラウザを活用して確認するのがラクです。
\ 駐日米国大使館と領事館のサイト /
⇒ Pets – Bringing In or Out of Japan
ここに ↑、「ペットを連れていくにはどうしたらいいですか?」の項目があります。
【アメリカ農務省のサイトからの情報】
・それぞれの州ごとに条件があって、それを確認できるホームページが用意されています。
・細かい条件がありますので、個別に確認していただくのがはやいと思います。
\ 他国からアメリカにペットを持ち込む /
(米国農務省USDAのサイト)
※ ペットの種類を選択して(犬とか猫とか・・)情報収集できます。
⇒ さらに、目的地(州)についても選択する形です。
⇒ USDA APHIS | Bringing a Pet INTO the U.S. From Another Country (Import)
※ ご自分で試しに、「カリフォルニア州」とか「ワシントン州」といった感じで入力して確認してみることをおススメします。
\ USDAのサイト(旅行)/
⇒ USDA APHIS | APHIS Pet Travel
\ アメリカの疾病管理予防センターの情報 /
⇒ Bringing an Animal into U.S. | Importation | CDC
\ ESTAのサイト /
※ ESTAとは日本が米国へのビザ申請が免除されているかわりに、事前にオンラインで「電子渡航認証許可」を得る必要があることになっています。
⇒ この事前渡航認証システムがESTAです。
⇒ https://www.usesta.jp/news/traveling-us-with-pets
いずれにしても、ご自分で相手国(渡航先)の条件について調べたり、ネット等の検索から情報収集するなどして確認してください。
カナダにペットを連れて行く
カナダはシンプルに質問に答える形式で入力していくと、必要な手続き・書類を明示してくれるサイトが用意されています。
もちろん出国側の日本の条件はクリアしておくのは大前提です。
次のサイトの設問コーナーに「猫ですか犬ですか、それとも?」「ペットの移動はカナダ国内だけの移動かどうか?」「生後何ヶ月ですか?」「どこからペットを入国させますか?」をクリックして答える形で、すぐに「解答」を提示してくれます。
\ カナダへのペット渡航 /
⇒ Bringing animals to Canada: Importing and travelling with petsApporter des animaux de compagnie au Canada : exigences d’importation et de voyage pour les animaux
試しに、「猫」「国内だけ」「3ヶ月以上」「日本」で質問に答えてみると・・
出てきた回答は、
⇒ 有効な狂犬病予防接種証明書、または・・
⇒ 獣医師の証明書、と表示されました。
あとはこのガイドを頼りに、一つずつステップをクリアするように準備を進めるだけです。
■ 有効な狂犬病予防接種証明書とは・・とか
■ 獣医師の証明書とは・・という感じで細かくチェックしながら情報収集してみてください。
ネット上のブログなども参考に情報収集してみてもいいかも知れません。
※ エアカナダは、機内にペットを同乗させることができるみたいです。
ありがたいですね。
オーストラリアにペットを連れて行く
自己責任できっちりと調査・確認・チェックの上、行動を起こすことをおススメします。
【猫を前提に(私が)調べた情報を順不同で列挙します】
※ 大使館はからんでいません。(ペットの渡航には無関係)
※ 検疫当局から輸入許可証を取得する必要があります。
※ もちろん以下の掲載が条件のすべてではありません。
・ペットは犬と猫に限る。(犬・猫以外は不可)
・ペットの到着は、メルボルン国際空港に限る。
・到着後、ミクルハムの検疫施設で10日間拘留される。
・承認された国から連れてくるのでないとダメ。
(日本は清浄国のグループ2なのでOK)
・マイクロチップはISO互換リーダーで読み込めるもの。
・出国する日本側の条件もすべてクリアすること。
・輸出前180日間継続して、狂犬病のない国(清浄国)に住んでいること。
・輸出の少なくとも180日前までに、日本政府公認の獣医師に猫を提出しなければならない。
・輸入許可の申請とそのための費用の支払いが必要。
・ワクチン接種を確認します。
・2回の内部寄生虫の治療を受けなければならない。
(間隔は14日間、渡航日の45日以内。かつ、2回目は渡航日の5日以内)
・外部寄生虫の治療(ダニ・ノミ)
(渡航日の21日前までに投与)
・輸出前臨床検査(渡航日の5日以内に)
(政府認定獣医師による検査のクリア)
・5日以内の獣医師による健康証明書の添付
・その他さまざまな条件については直接確認してみてください。
※ 輸入料金、検査料金、10日間の隔離宿泊施設料金など・・いろんな費用がかかります。
(ちなみに10日間の宿泊料金は1日が50オーストラリアドル×10日間=500オーストラリアドルとなっています)
※ 1オーストラリアドル≒100円だとすると・・500×100円=5万円
\ オーストラリアへの犬・猫の渡航 /
⇒ https://www.agriculture.gov.au/biosecurity-trade/cats-dogs/how-to-import
【付録】記事内のリンク先一覧(PDF)
\ 記事内のリンク先の一覧(PDFファイル)/
ここまで本当にありがとうございました。
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